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ゲームレポート

2013-11-07 18:16 追加

世界クラブ選手権女子大会2013観戦記

スイスで行われた世界クラブ選手権女子大会参加チームの背景と様子

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Vリーグ機構理事・佐藤直司氏に、先日スイスで行われた世界クラブ選手権女子大会を視察した模様を寄稿していただいた。

1.スイスへ

10月10日から15日までスイスのチューリッヒに行ってきた。旅の目的はバレーボール世界クラブ選手権女子大会の観戦である。

この時期のスイスはわが国の感覚からすると既に初冬である。こんな時期にスイスへ旅行する者などチューリッヒに子会社や支店を置く企業のビジネスマンくらいのものだろうとたかをくくり、空いた座席を一人占めにした快適な旅を目論んでいたのだが、チューリッヒ行きの直行便はほぼ満席であった。日本人乗客の大半は60代以上と思われる老夫婦が多い。話をきいてみると、日本人乗客の大部分はスペインの地中海岸を巡る団体ツアーの参加者で、チューリッヒ空港で飛行機を乗り換え、スイスは素通りしてしまうらしい。

座席で隣り合わせたのは新婚のカップルであったが、バルセロナを最も楽しみにしているのだという。思わず当方はサッカーの試合を観戦するのかと聞いてしまったがさにあらず。何と高尚にもアントニオ・ガウディの建築物を見学するのだといって、若い奥さんは長いフライトの間中ガイドブックと首っ引きで下調べに余念がない様子であった。

当方がサッカーを思い浮かべたのには理由がある。冬にヨーロッパに出かける場合、特にそれがフランクフルト空港など、ヨーロッパのハブ空港を経由する旅である時には、必ずといってよいほどご贔屓チームのジャージやマフラーを身にまとったサッカーファンの姿を見かけるからだ。各国のリーグ戦はおおむね週1回のペースで行われるから、それを目当てにした旅は不効率極まりないように思われるが、国内のカップ戦やヨーロッパのビッグクラブが対戦するUEFAカップなどのスケジュールにうまく合わせることができれば、2度の週末を含めた滞在が可能なら合計3試合を観戦することができる。さらに滞在先から少々足を延ばすことをいとわないのであれば、土日で2試合観戦することも不可能ではない。ただし人気チームの対戦カードはチケットが手に入るとは限らないというリスクがあるのだが。

サッカーではヨーロッパの強豪クラブというコンテンツが世界中のファンから支持されており、日本でもテレビで観戦することができる。それにも拘らず、あえて地球の裏側まで出かけてゆくファンが増えているのである。スポーツツーリズムは欧州サッカーについては世界規模でその実を上げつつあるのだ。

そこへ行くとバレーボールはどうだろう? くだんの新婚夫婦から旅の目的を尋ねられ、バレーボールの国際試合を観戦に行くのだと告げたところ、夫妻は怪訝そうな表情をあらわにした。それもそのはずである。狩野舞子選手や木村沙織選手が移籍して以来、トルコまでバレーボール観戦に出かけるファンが増えているらしいが、ヨーロッパまでバレーボールの試合を観戦に行くファンは極めて少数であろう。

当方は、オリンピックは別格として、外国においてもバレーボールを観戦するために遠路はるばる海外まで出向くファンはほとんどいないだろうと考えていた。世界クラブ選手権というのはFIVBがサッカーのUEFAカップに倣ってビッグイベントに育てようとしているイベントだが、わが国における注目度は決して高いとはいえない。ある程度バレーボール人気が高く、国際大会の開催などで目の肥えたファンが多いわが国でもそうなのだから、他の国における事情については推して知るべしと考えていたのである。それでもこの大会を観戦することにしたのは、いずれわが国のクラブも真剣に取り組むべきポテンシャルを秘めた大会かどうかを自分の目で確かめるためであった。

そんな具合であったから、事前に楽しみにしていたのは、スター軍団であるワクフバンクのプレーを生で見ることと、主催国であるスイスの代表クラブであるボレロ・チューリッヒに所属する佐野優子選手が世界のビッグクラブに在籍するアタッカーを相手にどのようなプレーを見せてくれるかということくらいであった。

 

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